石仏の前でカメラを構え、しばらく佇んでいた。
日が全く差さない濃い日陰に並んでいたからだ。
「だめかな・・・!」と思った瞬間、風が吹き、木陰が揺れた。
その間、2秒にも満たなかったが、ナントカ、シャッターが切れた。
石碑には、左側に「享保六 丑 十一月一日」右側に「友霜童女」と彫られている。
読み解けば、享保6年(1722年)は、丑年。今から299年前。
十一月は霜月なので「友霜」とし、童女とある。幼い女子が亡くなったので
供養のために、この石仏を彫ったのかもしれない。
自分に起きた、または起こした日々徒然の雑記。
コメント
コメント一覧 (3)
画面全体に差す木漏れ日と、奥行きのある背景により、開放感のある写真と感じます。
医療の発達して無い時代には、幼児の死亡が多く、私事ですが、幼い弟を亡くしております。確か、戒名は童子でした。この様に、一枚の写真と自分の来歴を重ねますと、感慨深くなります。
この石仏は299年もたっている割には刻んだ文字が良く読めます。野外にある石仏だともう少し傷んでしまうのですが。もしかすると、ほこらの中にしばらくあって、その後ここに移されたのかもしれません。そういう想像をめぐらすことも写真を撮る愉しみの一つです。
スマートフォンの画面からも、文字が読み取れるほど、保存状態が良く
余程大事にされていたのではと思い巡らします。私の田舎の古い墓石は野ざらしになっており、弘化(1840年代)までなんとか、読み取る事ができます。